サブルートの必要性 - 鉄路の星 公式ブログ
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サブルートの必要性

 災害時に課題となるのが支援物資の輸送ルートの確保です。大量輸送という面では鉄道が優位です。船の場合、津波や豪雨で港が壊されていたら使えません。しかし鉄道も海岸部を走っている区間が日本では多いので、度々輸送不可能となってきました。

これまでもJR貨物は旅客鉄道と協力してきた
 東日本大震災と西日本豪雨ではJR貨物は注目されました。東日本大震災の時は海岸部の路線は被災したものの東北線が使えたので、支援物資を運ぶ貨物列車は東北線を北上して海岸に向かう山田線などを活用して海岸部まで運転しました。
 西日本豪雨では山陽線が被災したので山陰線を経由して貨物列車が運行されました。山田線山陰線は普段貨物列車が運転しない区間なので旅客会社との調整もしました。このような連係プレーで復旧に貢献してくれました。しかし輸送量はどうしても限られてしまいます。
サブルート

三大都市間の輸送はサブルートが三セク?
 そのうち来ると言われるのが南海トラフ地震です。東海道線静岡県区間などは被災すると予想されます。一方東名阪は東海道線を回避するルートが限られています。一つは中央線です。中央線で名古屋まで行きそこから東海道線で大阪に向かいます。このルートだと名古屋大阪が東海道線になるので、名阪間で使えないくなると使えません。この場合北陸周りになります。中央線篠ノ井線信越線、4つの三セク鉄道、北陸線、湖西線を経由して京都に向かうルートです。このルートで走るにはJR貨物とJR東日本とJR西日本、4つの三セク鉄道の7社で調整がいります。しかも北長野から直江津までの区間では現在貨物も運転されていません。なお京都から先は奈良線、関西線回りで輸送することは可能です。
多治見から岐阜間は太多線回りも有効
 しかし東海道線名古屋岐阜間の被災で済んだのであれば、中央線で多治見まで向かい、多治見より太多線高山線ルートで岐阜まで向かうことが可能です。岐阜からは東海道線を使うことができます。このルートは東海道線で岐阜駅より西にある岐阜貨物ターミナル駅に向かえるのが長所です。現在も東海道線、中央線東京方面からあおなみ線沿線の名古屋貨物ターミナル駅に向かう場合、稲沢駅での折り返しが必要です。このためどうしても運用が複雑になるため、JR貨物では岐阜貨物ターミナル駅を活用してそこからトラックで東海圏に運ぶ輸送形態を作っています。非常時に東海道線が使用不可となった際は多治見から美濃太田経由で岐阜貨物ターミナルに向かえば東海地区への貨物輸送が可能です。(このルートと岐阜での積み下ろしは非常時に限らずとも中央線、東海道線の名古屋地区の貨物運転削減にも有効です。)
 太多線高山線での貨物運転には電化はできればしたいところです。最低でも太多線の路線改良も進めば貨物運行は可能です。
もっと必要性が問われるのが関西線非電化区間の改良
 しかし上記のルートですと関ヶ原区間で被災した場合は名阪の輸送が不可能です。東京からの貨物は北陸回りとなります。そのため本当に必要なのは関西線の亀山~加茂間の整備です。それが実現困難ならば亀山から柘植まで整備して、草津線を経由して京都に向かうルートも検討可能でしょう。なお関西線の亀山以東と奈良以西ではいまでこそ廃止されましたが貨物輸送は民営化後も行われていました。
実際にはどのルートも国鉄時代は貨物が運行されていた
 太多線、高山線、関西線非電化区間、信越線の北長野直江津間はいずれも民営化まで貨物輸送があったので万が一の際は運行が可能です。但し非電化単線なので輸送量に限界があります。入れる列車の長さも制限されます。またJR貨物では、入れ替え用機関車をハイブリッド化したため本線運転可能なディーゼル機関車の所有が少なく非電化区間での運転では全国各地から応援にきてもらう必要があります。そして北陸ルートは7社での調整があります。
 三大都市圏の輸送量はとても多いので一日も早い運行再開と、輸送量を確保するべきです。その場合太多線高山線そして関西線の整備が必要となります。幸運にも最近は太多線の利用が回帰しています。そして災害対策でサブルートの検討は進んでいます。将来整備される可能性は大きくあります。


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コメント

コメント(2)
サブルートは必要。
まず、鉄道のサブルートは大いに必須です。
やはり、そういうサブルートを考えて貨物のみ国営化して、線路管理などは貨物に任せるべきかと。

そして路選別を見ると、東海道線と山陽本線の裏ルートを作る上でも中央本線、関西本線、山陰本線の複線電化は必須になります。
又、呉線や岩徳線、愛知環状線、城北線などはJR化と同時にサブルートとして複線化が必須だと見てます。
北陸本線、信越本線、越後線、磐越西線は基本的に全線直流電化と複線化を行い、大阪〜仙台の貨物経路を確保した方が良いかと。
長野県内はガソリン高いからその事を考慮して篠ノ井線複線化と信越本線横軽間の貨物線のみ復活も復活も必須だと見てますね。
何にせよ、災害やモーダルシフトを考慮するとサブルートを複数あった方が地域の足を強化出来ると言えますね。

稲美弥彦

2020/03/21 URL 編集返信

tetsuronohoshi
Re: サブルートの必要性
確かに国有化すれば複線化は進むかもしれませんね。電化は費用がかからず貨物に所属するディーゼル機関車が減っているので賛成です。
一方複線化は三重県の名古屋から伊勢鉄道経由で伊勢市まで複線化は3000億もかかり、このようなお金を出せるところは国も鉄道会社もないかと思われます。世界一儲かると言われる東海も年間利益は5000億。その半分以上喰われるわけですからね。
旅客を見ても単線でも種別がモノクラスで適宜交換設備があると毎時6本までは可能ですね。大体本数を確保できてない単線路線は貨物があるか特急があるかの二択の気がします。お金がかかる複線化ではなく、単線の中で最適ダイヤを目指す鉄道会社が多いのも理解できます。
電化と合わせて実現したいのは線形改良です。そうすれば長編成化できてある程度の輸送量は確保できると思います。交換設備の改良も必要ですね。

ホッシー

2020/03/22 URL 編集返信

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twitterとFC2動画、ニコニコでも活動しているいとなみです。またいとなみという名前で学生向けのブログも取り扱っています。そちらもよければ見てください。

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