東海地方の感動する在来線の話 - 鉄路の星 公式ブログ
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東海地方の感動する在来線の話

 昨日に続き東海の在来線特集をしていきます。

 COVID19の影響で東海道新幹線の利用は4割減ったとの報道もあり、他の新幹線よりも利用客が減っているようです。しかしながら、JR東海の売り上げ全体の8割を占める新幹線の売り上げは4割減ったのに、赤字に関していえば東日本や西日本よりも抑えられています。新幹線の海外輸出が順調であること、新幹線はのぞみの約半数が臨時列車のため本数の削減が容易だったことも影響していますが、在来線の赤字縮小も大きな役割を果たしたでしょう。
 鉄道各社は東日本、西日本を含めて在来線の減便を行なっていますが、JR東海では在来線の減便は一切行なわれておらず、このことからも在来線の堅調性であることが示されています。

経費節約のための投資
 これまでのJR東海は新幹線の黒字を生かして、在来線の保線等にも惜しみなく投資して、いち早く国鉄の旧型車両も置き換えました。そのため費用も抑えられています。費用を抑えていれば利用客が少なくても赤字額を最低限にできますね。

安定してきた東海地方の在来線
 もっともCOVID19の影響はしなのやひだにも大きく影響を与えていて、繁忙期は新幹線以上に利用客の落ち込んでいるようです。一方で通勤、地域利用に関しては定着していたことが窺えます。こちらに関して詳しいデータの発表はありませんが、在来線が、売り上げ大幅減少・大赤字になったという話がないため、ほぼ確実かと思われます。


高くても本数が少なくてもJRが支持集められた理由
 実際に武豊線に乗った時の話です。JRの駅員さんは大府駅で階段を降りようとしているお客さんに声をかけて、その人が武豊線を使うとわかったら、わざわざドアを開け直していました。
 また関西線の名古屋駅ではなかなか歩けないおばあさんが快速に乗ろうとしているときに、快速の発車時間がきました。そのおばあさんは途中で転けてしまいますが、駅員さんは旗を振って車掌がドアを閉めないように指示。そのおばあさんが乗るのを待ちました。
 名古屋〜半田・武豊間は名鉄の方が安くて速いですが、それでもJRを選ぶ人がいるのがわかる気がします。武豊線の場合駅の整備も進んでいる点は大きいですね。
 他にも、困っている人に丁寧に説明する乗務員さんは多く見かけます。
外は寒くても車内は快適75系
 以前、美濃太田にお邪魔した時、外はとても寒い日でした。しかし転換クロスで仕切りがついている75系気動車に乗っている時は外の寒さはわからないぐらいに暖かったです。快適な車両だなとつくづく思いました。
 ちなみに、可児駅、鵜沼駅、那加駅は75系が転入した2015年から利用が増えていますがこれも納得です。また高山太多線の駅も改修されバリアフリー化が進んでいます。駅の改良は鉄道会社の経費節約とバリアフリー化のメリットがあり、双方が恩恵を享受できますね。

経費節約、売上増加確実に図った在来線経営 
 利用が少ない場合でも経費が節約できるような運営と乗ってみたい思わせるような乗務員さんの対応、そして駅改良、結果的に愛知や静岡では鉄道利用率が回帰しました。岐阜は鉄道利用率は回帰しているという結果は出ていませんが、それでも岐阜・美濃太田付近では地域の足として根付いてきました。

 今回のCOVID19の中でも地域輸送を担い続ける在来線で減便がないのは、最低限の移動で必要とされているという証だと思います。今後のさらなる東海地方の鉄道回帰を心から願います。




 
 


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twitterとFC2動画、ニコニコでも活動しているいとなみです。またいとなみという名前で学生向けのブログも取り扱っています。そちらもよければ見てください。

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