近鉄の運賃の値上げですが2022年4月に近鉄から申請し、2022年8月末に正式に国土交通省から認可されました。来年の4月1日から改定となります。今回では4月前後に出した近鉄の資料や2021年の株主資料を基に、近鉄がどう変わっていくかを考えていきます。
2021年株主総会資料より 2021年の株主総会の資料ではかねて計画してた吉野線直通のFGTの計画が見送られることを触れました。更に2021年夏ダイヤ変更の前ということで今回の本数削減でどのくらい経費を削減できるかを算出していました。今後も早期退職で人員を削減すること、利用状況に合わせた本数見直しを行うと併記されていました。
値上げ申請時の近鉄HP資料 ここでは設備投資の計画も同時に発表されました。中でもホームドアを5線分設置することが書かれていたこと、新型通勤車両を2024年度と2025年度に作ることなどがあげられました。また製造から55年をめどに車両を引退させることも書かれていました。近鉄に詳しい方の情報によると2025年度までに120両前後が製造55年を迎えるので、廃車対象は120両となります。今回の投資計画では地上設備などの更新に多額をかけるようです。車両故障や設備故障による運転見合わせ・遅延が減ることが期待されます。近鉄としても設備の更新後は維持管理費用を削減できることで経営面で利点となることを願いたいところでしょう。
なお2026年度から2030年度の間に製造55年を超える車両は300両以上ありますがこちらの置き換えは利用状況をみて判断すると思います。
値上げ申請時の国交省向け資料 但し国交省向けの資料では通勤車両の製造は2024年度の40両が決定、2025年度は製造数未定となっています。また2025年度までの通勤車両の廃車は19両にとどまり、数が上のHPと全く合いません。あるいは老朽化した車両の廃車は2026年度以降に一気に行われるのかもしれません。中堅の車両の改造も計画しているので、ひとまず新車投入で中堅の車両を運用離脱・改造した上で、改造後に老朽化した車両を廃車にすることなども考えられそうです。
その他 その他には5月に通勤車両のデザインと2024年度の投入計画が発表されました。またあFGTについても開発再開する運びとなりました。
2022年度株主総会資料より ここでは今後の投資計画などについて改めて書かれたり、値上げによる増収効果の説明をしたりしていました。2021年度の資料では本数見直しについて言及があったものの、今回は今後の利用客数に応じてダイヤを見直すという記載にとどまっていました。
まだまだ謎に包まれている部分がありますが、秋時点ではスナックカーの廃車、大阪線の3両編成が名古屋線へ転属などの動きがあります。また京都線と相互直通している京都市営地下鉄が秋にダイヤ変更を行うので近鉄であるかどうか注目です。
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