関西線のボトルネックの動画を投稿しました - 鉄路の星 公式ブログ
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関西線のボトルネックの動画を投稿しました

このブログでも宣伝していたニコニコ動画での関西線ボトルネック編は投稿を終えました。今回は編集後記となります。

折り返し線・引き込み線がない影響
動画では複線化しても折り返し設定の関係で増発できないと述べました。確かに桑名駅はこれ以上折り返しの列車を設定できないので、これ以上折り返しは設定できません。
四日市駅については朝の下り線と夕方・夜の上り線はまだ折り返し列車の設定の余地があります。ただし朝夕それぞれ2往復ずつぐらいが目安です。また亀山は折り返しの余裕はありますが、河原田〜亀山も一部複線化しないとこれ以上本数は増やしにくいのが現状です。
2022年以前は名古屋駅も基本的に12番線と13番線で捌いていたので、ラッシュ時はひっきりなしに列車が発着して捌いていました。この部分は中央線が8連統一した際に11番線を関西線の列車が使用しやすくなったので、余裕ができています。

八田から桑名まで追い抜き設定できない影響
八田〜桑名間で旅客列車同士の通過待ちができない影響はラッシュ時のダイヤから読み取れます。
朝の下りの例ですと8:02名古屋発の南紀1号の前後の普通は7:43名古屋発の次が8:09名古屋発と30分弱空いています。土休日は7:43名古屋発の快速みえもあり、普通は7:36名古屋発で、次が8:18名古屋発と40分空いてます。
南紀1号が桑名に着く8:25は上りで普通と快速みえが接続しているので、下り普通が桑名で南紀を待つことができず余計に間隔が空いてます。
上りでも桑名8:59発の快速みえ4号の前後は8:38発と9:02発で空いています。なおこの二つの普通は名古屋の到着が28分違いになり、間の普通はありません。

夕方下りの例ですと16:22名古屋発普通と16:48名古屋発の間が空いてしまっています。この間は快速みえ17号と臨時南紀83号が走っています。その後16:53名古屋発と17:22名古屋発の普通があり、間隔が空いていますがここも間に快速が走っています。
上りでも17:07桑名発快速、17:17発臨時南紀82号の前後は16:57桑名発、17:24桑名発と30分弱空いています。
特筆すべきは20:27桑名発南紀8号でしょう。この列車は弥富〜永和の信号所で20:19発の普通を追い抜かしています。
南紀8号の時間帯は列車も比較的少ないですが朝ラッシュ時にはこの信号所もかなりの列車が行き違いで使用しています。
このためさらに追い抜きで使用するのは難しくなります。

なお今のまま複線化しても、途中で追い抜きができないため特急快速は、桑名や名古屋の直前で先行の普通が駅に入るのを徐行して待つことになってしまいます。また弥富〜永和間の信号所も複線化された場合、同じ方向の列車の追い越しには使えなくなります。

せめて朝夕は桑名駅で同時に上下の普通と特急・快速が接続できるようにしなければ、朝夕の快速/特急の前後の普通は運転間隔を改善できません。このため増発桑名駅の線路が4線になることが望まれます。またできれば永和駅も旅客列車同士の待避が可能にすることが必要です。

できれば
・名古屋から四日市を複線化した場合
・桑名駅を4線にした場合
・桑名駅だけではなく永和駅を4線にした場合。
・四日市駅を改良して1線増やした場合
の3通りで試算できると良いですが、これは試算できたらお示しします。

複線化の費用
自分が関西線の複線化が難しいという理由の一つは費用です。名古屋から弥富だけで400億円前後かかります。これは奈良線の複線化事業を元の計算しましたが、近年は建設費用が上がっているので実際はもっとかかるでしょう。この費用を20年で回収するには名古屋〜四日市の利用者が1日5000人(片道)の増加が必要です。しかし複線化しても増やせる本数は1日あたり朝夕にそれぞれ2往復ではとても5000人も増えないでしょう。このため難しいということになります。
それに加えて桑名駅・四日市駅の増線の方が複線化に比べて費用がかからず、かつ増発できる可能性が高いこともあり、複線化に消極的です。

ただ桑名駅の増線や四日市の改良をしてから複線化すれば増発も可能ですが、四日市の改良は難しいのでひとまず桑名の増線や朝夕の6両運転開始が一番現実的な混雑対策だと思います。


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twitterとFC2動画、ニコニコでも活動しているいとなみです。またいとなみという名前で学生向けのブログも取り扱っています。そちらもよければ見てください。

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