奈良県直通特急運転開始 - 鉄路の星 公式ブログ
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奈良県直通特急運転開始


 8月22日、JR西日本から今年の10月から12月にかけて新大阪駅から奈良駅までノンストップ特急を走らせることになりました。奈良県へのJR特急列車乗り入れは約10年ぶりだそうです。また奈良県南部で227系の投入が9月に完了するので記念イベントが行われるようです。
今回の特急の評判は…
 今回の特急運転開始についてネットではあまり良い声が聞こえません。一つは大回りなので時間がかかり特急料金も高めになるからです。新幹線と乗り継いでも指定料金が900円程度になってしまいます。もう一つはノンストップだからです。遠回りするならば法隆寺とか王寺とかに停まってほしいという要望があります。
 今回の列車は山陽方面から新幹線で来た人向けで東京方面から来た人むけではありません。近鉄だと新大阪から御堂筋線に乗り換えなければなりませんが、おおさか東線直通の特急列車だと乗り換えが1回で済みます。運賃も新幹線と通しになります。近鉄だと、新幹線(JR)、大阪メトロ、近鉄と3社に支払うことになります。
 ちなみに博多からならば京都で近鉄に乗り換える方法もありますが、九州新幹線みずほ、さくら利用だと新大阪から京都まで別の新幹線に乗り換えないといけません。料金は高くなりませんが、これだと下り始発のみずほや上り最終みずほを利用するときなどは新大阪京都間はJR京都線利用になります。おおさか東線では下りの新大阪始発と上りの新大阪到着に合わせておおさか東線の列車が設定してあり、久宝寺で乗り換えることで奈良まで行けます。

奈良は近鉄王国といわれるけれど
 奈良県といえば三重県ともに近鉄王国と言われ、沖縄県、三重県とともにJRが弱い県と言われます。これは新幹線が通ってないことも影響しているかもしれません。愛知県も名鉄のほうが路線網が張り巡らされています。他にも私鉄のほうが優勢の場所はありますが、これらの県には新幹線が通っているため利用客がそこそこ多かったりします。しかしながら奈良県は大きな都市なのに新幹線もなく、特急を走らせるような路線もありません。
 もちろん近鉄が頑張ったことに変わりはありません。近鉄が直線的に線路を敷いたので、迂回する現JR線より便利になりました。高度経済成長期に不動産開発を行い近鉄駅近くを中心街にしたことが影響しています。なかなか奈良のあたりだと運賃速度面でJRが優勢になることはなく、本数増発と遅延を減らすこと、新幹線との乗り換えの便利さ、梅田直通のメリットで売るしかないでしょう。
利用客は意外と健闘しているJR
 しかしながら利用客はそれなりに多いのが奈良県のJRです。近鉄の最大利用者数を記録している近鉄奈良駅は32000人に対して、JR王寺駅は24000人で、75%もいます。JR奈良駅も19000人で近鉄奈良駅の60%近くいます。王寺駅は近鉄よりも利用客が多いです。更に大和路線も奈良線も県境を越えた大阪府内、京都府内ではさらに健闘して、久宝寺はJRのほうが利用客が多いです。このデータは数年前のデータなので、JR利用の外国人観光客が増えた今ではさらに差は縮まっていると思われます。
 今後奈良線の複線化などでさらに増発して、北陸新幹線駅ができれば、JRはさらに便利になります。既に近鉄には劣るものの、JRもそこそこ便利という扱いは受けているようなのでこれからも健闘してほしいところです。
奈良県南部の活性化にも期待
 奈良県南部の和歌山線桜井線にもワンマン対応の新型車両が投入完了して3年後にはIC対応になります。これで奈良県内のJR線は全線IC対応の電化路線になります。桜井線の桜井以西は本数が少なめですが、それ以外の点でサービスも充実化してきました。近鉄ではカバーできてないエリアもあるはずなのでJRにも頑張ってほしいですね。


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